俺、ちゃんと生きてるよ。
ちゃんとお前の分まで生きてやるよ。
お前が迎えに来るその時までは。
鼓動
俺が一馬を殺した日、意外な事実を聞かされた。
一馬があの日アレだけ持っていたのはほぼ奇跡らしい。
本来、あんな大事故の場合被害者は即死らしい。
たった少しだったけれど、生きていられたのは奇跡。
医者はそういった。
手が震えた。
頭が痛い。ぐらぐらしやがる。
あの日、あの時。
必死で呼吸を繰り返していた一馬。
とても小さかったけど必死で鼓動していた心臓。
まだ覚えている。
あの時の一馬の息の荒さも。
心音の緑色の波も。
必死で動かそうとしていた手の震えも。
全ての鼓動をまだ、この目が覚えている。
この手が覚えている。
この心が憶えている。
もう二度と忘れやしないだろう。
俺なんかの為に必死で生きてくれたアイツの鼓動を。
己を殺した奴を愛する、馬鹿げたFWの鼓動を。
忘れない。
忘れてはいけない。
+END+
ということで、留守番電話しりーず。
この設定であとまだ何本かいけますよ?<え?
一馬くんは喋りませんけど。
三上さんは、あの言葉で一馬を殺してしまったんです。
そう思っているんですよ。