なんで君だけ戻ってこないの?





***公園***








春ー君が消えた
夏ー俺の心の中にだけ戻って来た
秋ー君が居ないことだけが増えて
冬ー俺が君と居ない一年を終える





「さむっ」
時は11月。
既にマフラーもコートもないと厳しい季節。

マフラーの間から、手袋を忘れた手に息を吹きかけながら歩く。





寒いな、って感じた。







この一年、トウヤが消えてしまった日から
もうすぐ季節が一巡りする。




1225




いまだ持っているトウヤの携帯のパスワード。





12月25日クリスマス。





俺とトウヤが友達から恋人になった日。








ねえ、俺ココまで思い出したよ?
あの日俺がなんで公園まで走っていってたのかも
この公園で誰が待ってたのかも
この公園に何度も何度もデートしに来たのも
告白を受けたのだってここでだった。





なんとなく消えたのはこの公園だったから、
戻ってくるのもここなんじゃないかなって思った。



それぐらいこの公園には思い出が詰まってるんだよ。







だから俺は毎日この公園に通った。
でも、もう一年が過ぎる。




ねえトウヤ。
クリスマスまでには帰ってきてよね?
俺らの大切な日じゃないか。




世界中の誰が君の事を忘れても
俺だけは忘れずにちゃんと覚えてるから。



この公園で待ってるから。


戻ってきてよ。





ねえ早く。






寒くて寂しくて




死んじゃいそうだ









***END***
20060719
Hikari*Suzukane
ラブレボ夢が描きたくてしょうがない今日この頃
トウハヤを書いてみました。
あ、トウヤさんはちゃんとクリスマスまでには帰ってきますよ。
このあと一週間後にハヤトさんには恐ろしい運命が待っているわけですが。

トウヤさんが帰ってきたからといって二人はラブラブになれるわけじゃないです。

なにせ書いているのはこの光ですよ?




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